2019年08月05日
祖母の思い出~Short Story
~~~~~~~~~~~
祖母は看護婦だった。
耳鼻科の町医者に嫁いで
私にとっての 叔母と父を授かりながら
大人の事情というヤツで離婚をした。
そんな祖母を特に思いだすのは
NHKのお相撲や大河ドラマを見る時と
何故か終戦記念日が近くなってくる今頃だ。
相撲好きな祖母は
テレビ放送が始まる前に
必ずお風呂に入っていた。
身体を清めてから国技をみよう~と
思っていたのか、定かではないが。
祖母は和装でその頃は下着をつけず、
腰巻と いうものを2枚ほど重ねて巻いていた。
それは必ずお風呂場の前にたたんで置かれていた。
夕飯は必ず相撲が終わってから
几帳面に取っていた。
相撲を見ながら、食事をするのを見たことがないから、
それほど真剣に観戦していたのだろうか。
どうして相撲観戦の前に風呂に入るのか?
まだ明るいうちから風呂場からお湯の流れる音がすると、
「あ~お相撲が始まっているんだ」と
裸でまわし姿でおっぱいが女の子のように
妙に膨らんだ お相撲さんを
恥ずかしいような、
そしてそれに夢中になっている祖母を
冷ややかな目で見ていた私がいた。
大鵬と柏戸 の全盛期で
祖母は柏戸が好きだった。
今では考えられないくらい娯楽のない
時代だった。
そんな子ども時代、
私はかなり難しい漢字を覚えることができた。
テレビ画面に映るお相撲さんよりも
しこ名や部屋、出身地など
食い入るように見ていたからだと思う。
「パパ~コレ何て読むか知ってる~?」と
お相撲さんの名前を書いては
父に見せ、
「こんな漢字が書けるのかあ」と
びっくりさせていた。
歴史や本が好きだった祖母は
NHK大河ドラマ
日曜日夜8時
これも相当楽しみにしていた。
その時間帯に民放で 青春ドラマをやっていて
思春期を迎えた私は
それが見たくて仕方なくて
しばしばチャンネル争い をしたのを覚えている。
「全くこの子は色気づいちゃって、愛とか恋とか~
おませで困るわ~」と
祖母に良く言われていた。
戦争後の病で父を早くに亡くした祖母は
ことあるごとに、戦争の話を
私に聞かせていた。
B29 神風 特攻隊 ナチスドイツ ヒットラー
どれも皆 最初にその言葉を知ったのは 祖母の話からだった。
「これを読んでごらん」と渡されたのは アンネの日記だった。
読むには読んだが、その頃の私には
さっぱり意味が分からなかったし
興味も湧かなかった。
「戦争なんてバカなこと絶対しちゃいけない。
アメリカ兵を竹やりで突く~なんて訓練
おばあちゃんはできなかったよ。
日本がアメリカに勝てるわけないんだからね。
あんな大きな国に!
原爆なんてとてつもないものを持ってる国に
勝てるわけないでしょ。
優秀な人達が特攻隊で死んじゃったんだ~
あの人達がいればね・・・
優秀な人材を日本はなくしちゃったね。
生きていたくてもそれを許されない時代があったんだよ。
泣く泣く大切な人と無駄に別れなきゃならなかったんだから。
今 平和になってもそのことを忘れちゃいけないよ。」
そんな風に何度も何度も ことあるごとに
話す祖母を
時に鬱陶しく、うるさく思うこともあった。
「また その話!?
見せてよ、青春ドラマ!
大河ドラマは再放送で見てよ!」
私は いつもそんな風だった。
和食の店を経営していた忙しい両親に代わって
祖母は いろいろなことを教えてくれた。
節約の仕方、つましく暮らすことも。
そして何より 物知りだった。
私の勉強机や、ノートや教科書が
ゴチャゴチャになっているのを見ては
「はなちゃん の勉強のやり方はこうなんだね~
これで頭の中の整理ができてるのかね?
多分、テストは落第点だ~」と言っていた。
几帳面な祖母と
私は全く違うタイプに育ってしまった。
大人になって祖母が脳血栓で倒れて
リハビリ後は在宅で母と私で介護をした。
その頃は 今のようにデイサービスがあるわけでもなく、
少し不自由になった祖母と私は
一緒に暮らした。
最期は病院で迎えたけど
精一杯の介護ができたと思っている。
誰かは忘れたけど
「年寄りに育てられた子は三文安よ!」と言った。
私は 今 思う~
「おばあちゃん、おばあちゃんが言ったこと、教えてくれたことは
正しかったよ。本当だった。ありがとう。
私 三文安の子になんてなってないから 大丈夫だよ。」
「相変わらずお相撲にはあまり興味が無いけど、
知らないうちに 幕末歴女になっているし、
一昨日は朗読劇 月光の夏 を観てきたよ。
おばあちゃんが私に教えてくれたこと大切なこと
本当に本当にありがとう。
パパもママも そちら(天国)にいるよね。
いつまでも 仲良く暮らしてね。
私は ゆっくり そちらに行くからね」
祖母を思いだす 夏の夜~
~~~~~~~~~~~~~~~

今日は祖母の思い出を短いお話にしてみました。
こんなことをお話にすることが大好きです。
お花と同じくらい大好きです。
祖母は看護婦だった。
耳鼻科の町医者に嫁いで
私にとっての 叔母と父を授かりながら
大人の事情というヤツで離婚をした。
そんな祖母を特に思いだすのは
NHKのお相撲や大河ドラマを見る時と
何故か終戦記念日が近くなってくる今頃だ。
相撲好きな祖母は
テレビ放送が始まる前に
必ずお風呂に入っていた。
身体を清めてから国技をみよう~と
思っていたのか、定かではないが。
祖母は和装でその頃は下着をつけず、
腰巻と いうものを2枚ほど重ねて巻いていた。
それは必ずお風呂場の前にたたんで置かれていた。
夕飯は必ず相撲が終わってから
几帳面に取っていた。
相撲を見ながら、食事をするのを見たことがないから、
それほど真剣に観戦していたのだろうか。
どうして相撲観戦の前に風呂に入るのか?
まだ明るいうちから風呂場からお湯の流れる音がすると、
「あ~お相撲が始まっているんだ」と
裸でまわし姿でおっぱいが女の子のように
妙に膨らんだ お相撲さんを
恥ずかしいような、
そしてそれに夢中になっている祖母を
冷ややかな目で見ていた私がいた。
大鵬と柏戸 の全盛期で
祖母は柏戸が好きだった。
今では考えられないくらい娯楽のない
時代だった。
そんな子ども時代、
私はかなり難しい漢字を覚えることができた。
テレビ画面に映るお相撲さんよりも
しこ名や部屋、出身地など
食い入るように見ていたからだと思う。
「パパ~コレ何て読むか知ってる~?」と
お相撲さんの名前を書いては
父に見せ、
「こんな漢字が書けるのかあ」と
びっくりさせていた。
歴史や本が好きだった祖母は
NHK大河ドラマ
日曜日夜8時
これも相当楽しみにしていた。
その時間帯に民放で 青春ドラマをやっていて
思春期を迎えた私は
それが見たくて仕方なくて
しばしばチャンネル争い をしたのを覚えている。
「全くこの子は色気づいちゃって、愛とか恋とか~
おませで困るわ~」と
祖母に良く言われていた。
戦争後の病で父を早くに亡くした祖母は
ことあるごとに、戦争の話を
私に聞かせていた。
B29 神風 特攻隊 ナチスドイツ ヒットラー
どれも皆 最初にその言葉を知ったのは 祖母の話からだった。
「これを読んでごらん」と渡されたのは アンネの日記だった。
読むには読んだが、その頃の私には
さっぱり意味が分からなかったし
興味も湧かなかった。
「戦争なんてバカなこと絶対しちゃいけない。
アメリカ兵を竹やりで突く~なんて訓練
おばあちゃんはできなかったよ。
日本がアメリカに勝てるわけないんだからね。
あんな大きな国に!
原爆なんてとてつもないものを持ってる国に
勝てるわけないでしょ。
優秀な人達が特攻隊で死んじゃったんだ~
あの人達がいればね・・・
優秀な人材を日本はなくしちゃったね。
生きていたくてもそれを許されない時代があったんだよ。
泣く泣く大切な人と無駄に別れなきゃならなかったんだから。
今 平和になってもそのことを忘れちゃいけないよ。」
そんな風に何度も何度も ことあるごとに
話す祖母を
時に鬱陶しく、うるさく思うこともあった。
「また その話!?
見せてよ、青春ドラマ!
大河ドラマは再放送で見てよ!」
私は いつもそんな風だった。
和食の店を経営していた忙しい両親に代わって
祖母は いろいろなことを教えてくれた。
節約の仕方、つましく暮らすことも。
そして何より 物知りだった。
私の勉強机や、ノートや教科書が
ゴチャゴチャになっているのを見ては
「はなちゃん の勉強のやり方はこうなんだね~
これで頭の中の整理ができてるのかね?
多分、テストは落第点だ~」と言っていた。
几帳面な祖母と
私は全く違うタイプに育ってしまった。
大人になって祖母が脳血栓で倒れて
リハビリ後は在宅で母と私で介護をした。
その頃は 今のようにデイサービスがあるわけでもなく、
少し不自由になった祖母と私は
一緒に暮らした。
最期は病院で迎えたけど
精一杯の介護ができたと思っている。
誰かは忘れたけど
「年寄りに育てられた子は三文安よ!」と言った。
私は 今 思う~
「おばあちゃん、おばあちゃんが言ったこと、教えてくれたことは
正しかったよ。本当だった。ありがとう。
私 三文安の子になんてなってないから 大丈夫だよ。」
「相変わらずお相撲にはあまり興味が無いけど、
知らないうちに 幕末歴女になっているし、
一昨日は朗読劇 月光の夏 を観てきたよ。
おばあちゃんが私に教えてくれたこと大切なこと
本当に本当にありがとう。
パパもママも そちら(天国)にいるよね。
いつまでも 仲良く暮らしてね。
私は ゆっくり そちらに行くからね」
祖母を思いだす 夏の夜~
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今日は祖母の思い出を短いお話にしてみました。
こんなことをお話にすることが大好きです。
お花と同じくらい大好きです。